T-LINK FFTCG

FFTCG9割、釣り1割

【考え方】なぜベストデッキを使わないのか

こんばんは。あるいはこんにちは。たまごまんです。

 

連投になりますが新カード情報の拡散ばかりでも芸がないので、今回は一転、いつもとは違うことを書いてみようと思います。

 

私はFFTCGが大好きですが、嗜む程度にマジック・ザ・ギャザリングというカードゲームもプレイしています。

本当に嗜む程度なので強いわけでも語れるわけでも全然ないのですが、マジックには参考にできる記事がいろいろあります。その中でも特に有名なものをFFTCGに当てはめて考えてみるのも面白いかなと思いまして、思いついたときにでもやっていこうかなと。

 

今回紹介するのは、ChannelFireballというマジックでもトップクラスの団体でネイザン・ホリディ氏が書いた『なぜベストデッキを使わないのか』という記事です。

タイトルからわかる通りかなり攻めた記事です。そして、ただ『勝つこと』が目的の人に向けた記事です。人によっては嫌悪感を持つかもしれませんのでご注意ください。

原文は英語で、しかもそこそこ長いのでかいつまんで紹介します。全文を読みたい方は検索すると訳文が出てくるかと思いますので、本記事を読んで興味を持った方は是非読んでみてください。

原文:https://www.channelfireball.com/articles/play-the-best-deck/

 

 

デッキ選択は非常に重要な要素で、完璧なプレイをしたとしてもデッキが劣っていれば負けてしまう。勝ちたいならベストなデッキ選択をすることは必要条件である。ではなぜ全員がベストデッキを使わないのだろうか。その理由は以下のものが挙げられる。

 

知識の欠如

環境初期には何がベストデッキか知る余地もないが、環境が進むにつれて直近の大会結果やインタビュー記事などから、どのデッキが環境を支配しているのか知ることができる。

勝利だけを目的としていない

『楽しむため』に大会に参加する人も少なからず存在している。ただ単に『勝つこと』が目的ならベストデッキを使うべきである。

カードの入手可否

これも一つの要素として考えられる。

 

興味深いのは上記の条件をクリアしていてもベストデッキを使わない人だ。彼らの主張はこうだ。

このデッキに愛着があるんだ。ベストでは無いのは知っている。だけど・・・(ここでもっともらしい言い訳が入る)

この言い訳は次の通りだ。

 

1.メタゲーム

弱いデッキをメタゲーム的に勝てると思い込んで持ち込むプレイヤーがいる。しかしこの戦略の脆いところは目的のデッキ以外に勝てないところだ。デッキによっては絶対的に不利なマッチアップも存在する。この尖った戦略は対戦回数の多い大会ほど通用しない。

ベストデッキをメタることの問題は、例えベストデッキが明らかな場合でも、殆どのプレイヤーがそれを選択しない、という点にある。全員がベストデッキを選択しないと劣った戦略になってしまうのだ。恐らくベストデッキへの勝利よりも、それ以外との負けの方が多くなってしまうだろう。(もしも、それ以外のデッキにも勝つことが出来たなら、新たなベストデッキを発見したということだ。)
結論は、メタゲームに抗うよりも、その流れに身を任せた方が良い結果を得られる、ということだ。

 

2.優位性

他人と同じようなデッキを使っていたら優位に立てない」という意見も多い。だが、ベストデッキを使うこと自体が優位なのだ。ミラーマッチや別のベストデッキとの対戦は練習量次第なところが大きい。ベストデッキを選択しているプレイヤーの中でも、充分な練習を積んでいる人は意外と少ないし、練習量次第では十分に優位に立つことができるだろう。
また練習中にベストデッキの更なる改善点を見つけることができるかもしれない。

 

3.プレイスタイル

「ベストデッキは自分のプレイスタイルに合わない」という意見もよく聞く。だが、普段コントロールを使っているからという理由で弱いデッキを使うよりは、純粋に強いアグロを使った方が勝利に近いだろう。
もしベストデッキが自分のスタイルでなかったとしても、個人的な趣向は一旦無視して選択することで、結果的に勝率は高くなる。

 

4.デッキ構築

ベストデッキはどこからともなく現れる。

もしあなたが新たなベストデッキを発見したならば大きなアドバンテージを得られるだろう。ではどうしたら、それを発見した、と言うことが出来るのだろう。

重要なことだが、ベストデッキは明らかに『最強』なのだ。
もし、なんとか勝利することが出来た、と感じているならば、それはベストデッキではない。
これはいわゆる「ウマぶりたい」(“Fancy Play Syndrome”)というもので、必要以上に複雑なプレイをすることで自分のスキルを誇示することが目的になってしまっている。

何もデッキ丸ごとをコピーしろと言っているわけではない。強いカードを使っている一番強い戦術をプレイするべきなのだ。

特別な理由がない限り、ありふれたベストデッキを使うのが常に正解だ。

 

 

伝えたかったことは以上だ。次に会う日まで、お互いにベストデッキを使い続けようではないか。

 

 

 

・・・というものです。

実は私も内容をぼんやりと覚えてはいたものの、今回紹介するにあたって原文を再度探したところ似たような記事がもう一つでてきて、そちらはより詳細に、かつより強くベストデッキを使え!と説得していました。

ただどちらの記事も言わんとしてることは同じで、『ベストデッキを使わない言い訳を考えてる暇があったら、ベストデッキを使ってみろ』ということです。

 

さて、ではこれをFFTCGに当てはめて考えてみましょう。元が『勝つこと』を目的とした人向けのものなので、ここでも同じ条件で考えてみます。

注:完全に個人的主観ですので話半分に見ていただければ幸いです。

 

プレイヤーの絶対数が違うこともあり、FFTCGはマジックと比較すると環境の進みが著しく遅いです。ただ大会の数は多く、MASTERSシーズンは毎週のように大会がありますし、海外の大会を含めればそれこそサンプルは多いです。その時点におけるベストデッキが何であるかを判断するには十分な材料はあると私は思います。

ただし、FFTCGにおける上記訳文の1~4についてはそれぞれ多少のズレはあると思います。

 

1.メタゲーム

これは私もよくやりがちでした。ベストデッキをメタった結果、他のデッキにパワー負けすることはよくあります。ただし、FFTCGにおいては上記訳文の『それ以外のデッキにも勝つことが出来たなら、新たなベストデッキを発見したということ』はあり得やすいと思います。

例えば、OpusⅨにおける火氷は、環境初期のベストデッキだった『水風デッキデス』に対し召喚獣を封じれるため有利で、デッキ自体のパワーが高かったため(フォワードのほとんどがLかHだった)、他のデッキにも有利に戦えました。【1-089H】リュックが禁止された後も火氷は環境に居座り、ベストデッキの一角になったことは、『新たなベストデッキが生まれた』ことに他なりません。

重要なのは『ベストデッキ以外の様々なデッキに勝てるかどうか』です。これさえクリアできれば新たなベストデッキを生み出すことができるでしょう。逆にその自信が無ければ、その時点でのベストデッキを使うのがいいかもしれません。

 

2.優位性

これが一番根深い問題です。FFTCGは地域間でプレイヤー差が大きく、当然練習量の差も生まれてしまいますので、この考えは少ししにくいかもしれません。私自身も『他のプレイヤーと同じデッキを使っていたら勝てない』と考えています。

 

3.プレイスタイル

これはそのまま当てはめることができると思います。さらに、FFTCGはマジックよりもアクションの選択肢が多いゲームであるため、同じデッキでもプレイスタイルを変えることができます。中には対戦相手によってプレイスタイルを変えなければならないデッキだってあります。

 

4.デッキ構築

私の場合上位に残れるときは決まって、ベストデッキを自分なりにチューニングしたデッキで残っています。火氷は前環境のものをベースにしていますし、JAPAN CUPで構築ラウンドを全勝したときも、使っていたデッキは当時結果を残していた土単をベースにしたものと、前環境で結果を残していた水風チョコボのほぼ完全コピーでした。

自分の体験から、ただただ『勝ちたい』のであれば、1からデッキを作るのではなくて、何かしらをベースにしたデッキを作るのが勝つための近道になると考えています。『ウマぶり』の部分はともかく、訳文の赤字の部分はFFTCGにおいても参考にできるのではないでしょうか。

 

 

と、こんな感じでFFTCGにおいても半分くらいは参考にできるのではないでしょうか。

『自分が1から考えたデッキで勝つ』ことはとても楽しいですし、勝てた時の嬉しさも倍増しますので、ベストデッキを使うことばかりが正解ではないと思います。私も新しいアーキタイプでデッキを組むのはFFTCGで一番楽しい時間の一つです。

ただ、このような考え方を知っているか知らないかではデッキ選択が違ってくると思いますので、『勝ちたい』時には是非参考にしてみてください。

 

ではでは。

ではでは。